一生この家で暮らしたかった…夫婦で号泣。世帯年収1,200万円・ゆとりのある返済計画で「念願のマイホーム」購入。幸せの絶頂だったが、わずか2年で手放す決断をしたワケ

一生この家で暮らしたかった…夫婦で号泣。世帯年収1,200万円・ゆとりのある返済計画で「念願のマイホーム」購入。幸せの絶頂だったが、わずか2年で手放す決断をしたワケ
(※写真はイメージです/PIXTA)

「もしものことが起きたら」と考えると、多くの人がまず思い浮かべるのは、「死亡」や「病気による入院」といった状況ではないでしょうか。しかし実際には、「命に別状はなく、入院もしていないのに、働くことができず、収入を得られない」そんなリスクも現実に存在します。今回は、そうしたケースについて、具体的な事例とともに見ていきましょう。

稼ぐ妻、支える夫…夫婦で叶えた「夢のマイホーム」

吉井かな子さん(仮名・47歳)は、中堅メーカー企業で働くキャリアウーマン。3年前に転職し、年収は約900万円。部長としてバリバリ働いています。一方、大学時代に出会った夫の聡さん(仮名・47歳)は、12年前に制作会社を辞めてライターとして独立。高校生2人の子どもを育てる4人家族です。

 

家計はかな子さんが主に支え、夫は平均で年300万円ほどを収入として補完。平日は夫が子どもの面倒を見たり食事を作ったりする主夫業を担っていました。「夫が大黒柱として働き、妻が家庭を支える」という旧来の姿とは違いますが、バランスの取れた役割分担だったといえます。

 

そんな中、3年前、念願だったマンションを購入。新築で6,000万円、頭金に1,000万円を支払い、5,000万円をローンに設定。月々の返済額は12万円弱、ボーナス時に各15万円ほど。

 

子どもたちは地元の大学に進学予定で、少なくともあと数年、自立するまでの間、新しく広い家で暮らせます。子どもたちが巣立って寂しくなったら、小型犬を飼うのもいいんじゃないか……。長い賃貸暮らしとコツコツと積み上げた貯蓄で、夢が広がる大満足の「終の棲家」を手に入れたはずでした。

 

夫が「ただの疲れ」から抜け出せなくなった日

異変が起きたのは、マイホームを手に入れてから1年半ほどたったころ。聡さんが「朝起きられない」「やる気が出ない」とこぼすようになりました。

 

最初は「疲れているだけ」と話していた聡さんですが、次第に原稿の締め切りが遅れるようになり、ベッドで横たわる時間が増えました。明らかに以前と違う様子にかな子さんは心配になり、心療内科への受診を促します。診断は「中等度のうつ病」。

 

ショックを受けつつも、かな子さんは当面の休みを勧めました。しかし、夫はフリーランスであるがゆえに、仕事を休めば即、収入がなくなります。収入は会社員のように安定していませんでしたが、まさかゼロになる日が来るとは……。家計は一気に緊張感を帯び始めました。

 

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※個人情報保護の観点から、登場人物の情報を一部変更しています。

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